世界の上映時間が長すぎる映画作品5選
映画の上映時間は、一般的に90分〜2時間程度が主流とされています。しかし中には、3時間を超える超大作や、10時間を超える長編作品も存在します。
長尺作品は、壮大なストーリーや圧倒的な世界観を描ける一方で、観る側にも体力が求められるジャンルです。近年では配信サービスの普及により、かつて以上に長時間映画へのハードルも下がりつつあります。
今回は、劇場公開された作品の中から、上映時間が長いことで知られる代表的な映画を紹介します。
『ラ・フロール 花』|約13時間23分
『ラ・フロール 花』は、アルゼンチンの映画監督マリアノ・ジナスによって制作された長編映画です。
本作は全6部構成となっており、ミステリー、スパイ映画、恋愛劇など、エピソードごとに異なるジャンルが展開される独特な構成で知られています。
出演する4人の女優を軸に複数の物語が描かれており、アルゼンチン映画史上最長クラスの作品として知られています。
『Out 1』|約12時間55分
『Out 1』は、フランスの映画監督ジャック・リヴェットによって制作されたミステリー映画です。
複数の登場人物たちの物語が並行して描かれており、劇団のリハーサルや謎の秘密結社を巡る展開が複雑に交差していく独特な構成で知られています。
本作は全8部構成となっており、約13時間に迫る上映時間を持つ長編映画として映画史に名を残しています。
公開当時は一般上映の機会が限られていましたが、後年になって再評価され、現在では伝説的な長編作品のひとつとして語られています。
『愚公山を移す』|約12時間43分
『愚公山を移す』は、中国の文化大革命を題材にした全12部構成のドキュメンタリー作品です。
映画監督ヨリス・イヴェンスとマルセリーヌ・ロリダン=イヴェンスによって1970年代に制作され、中国社会の日常や人々の暮らしが長時間にわたって記録されています。
タイトルは、中国の寓話「愚公移山」に由来しており、“努力と忍耐”を象徴する意味が込められています。
映画という枠を超えた歴史的記録作品としても高く評価されています。
『Exergue – on documenta 14』|約14時間8分
『Exergue – on documenta 14』は、現代アートの国際展「ドクメンタ14」の舞台裏を描いたギリシャの長編ドキュメンタリー映画です。
芸術監督アダム・シムジックと運営チームが、ドイツ・カッセルとギリシャ・アテネの2都市で開催された大規模アート展の準備を進める様子が記録されています。
当初は2時間程度の作品として企画されていましたが、膨大な撮影素材によって最終的に約14時間8分の超長編作品となりました。
2024年のベルリン国際映画祭では、上映された作品の中でも特に長い映画として話題を集めました。
『Resan』|約14時間33分
スウェーデンの映画監督ピーター・ワトキンスによる『Resan』は、核兵器や軍事競争、貧困問題をテーマにした超長編ドキュメンタリー映画です。
1983年から1986年にかけて12カ国で撮影されており、作品内では世界各国の一般市民へのインタビューを通して、核兵器や戦争に対する意識が描かれています。
さらに本作では、ドキュメンタリー映像だけでなく核攻撃を再現した演出映像も取り入れられており、現実とフィクションを交差させながら社会問題を浮き彫りにしていく独特な構成も特徴です。
約14時間33分という上映時間を持つ本作は、商業映画として公開された作品の中でも最長の映画として知られています。